イチゴ高設栽培 自分で作ろう

作物の栽培は
日光.肥料.水と合わせて温度.気候を考えながら種まき.植えつけの時期を決めていきます
台風や雨季を考えながらの作型や作物を決めます
経験やその年の長期予報等にも影響されます

季節外れの気候の変化や自然災害は農業に致命的な打撃を与えることもあります

施設園芸は自然と隔離した温室内で植物に合った環境を人工的に作り出す
気を抜けない作業が連続して求められる高度な農業です

最近では日光や土を必要としない 野菜工場での野菜栽培が報道されています
果菜類は人工的な光を効率よく利用した室内での水耕栽培が拡がっています
イチゴも高設栽培で多く利用されているようです

作業しやすく清潔 マニュアル通りに設定すればおおよその収穫が保障される
病気にも強く イチゴ農家なら皆導入したいシステムです

でも導入に戸惑うのは設備投資への費用の多さです
見積もりを見て必要とする金額の多さに躊躇してしまいます..
資材をすべて購入すると負担する金額もある程度は必要ですが
手造りで工夫しながら計画的に作業を進めると思った以上に費用の軽減が見込まれると思います。

(手製の水耕栽培の棚です)①イチゴ栽培の棚

①イチゴ栽培の棚

(必要な材料が届いて 設計 整地 組み立てまで2人で一か月ほどかかりました)

イチゴ園の手造り

今まで他の栽培に使用していた温室の一部をいちご狩り園に改装してオープンしました
使用していた温室とその材料を再利用してすべて手作りで仕上げることとしました.
温室はそのまま利用しました
(温室も自分で材料を調達して作りました)

(自分で建てたパイプハウスと高設栽培施設です)
画像の説明

イチゴ栽培の棚ですが使用していた48ミリのパイプを基礎に再利用しました。
培地は以前使用して手に入りやすいココピートにしました。
培地を包み込むシートは厚めのシルバーシート
Uの字に加工したパイプと22ミリの直管で造ったベンチが基本です(右上①の画像)

培地の保温には培地の中にポリエチレンパイプを通して地下水を流しています
厳寒期でもある程度の根の周辺温度は保たれています

ポリエチレンパイプ

防根シートは使用しましたが排水の工夫があれば省略できるかと思いますがいかがでしょうか
保温は2層のサイドの保温用カーテンと外の被覆の下の部分に地下水を散布と
廃物利用として部屋の暖房に使用していた熱交換器(上の画像)に
使用していない換気扇のファンを組み合わせ地下水を流して回しています

外気温-8度でも4度ぐらいは保つようです

もちろん暖房器は設置してありますが殆ど動きません
4度ぐらいあればイチゴにあまり寒さの影響はないように思います

送風機の運転は自動です

安いサーモスタットとマグネットスイッチの組み合わせで簡単な操作回路を作りました
自動で温度管理の操作ができます

故障してもサーモスタットかマグネットの交換だけ 費用もさほど掛かりません
給水設備も手造りです
このようにしないと農業はやっていけないですよ!!
負担の大きい設備投資はこれからの農業 考えないといけないような気がしてます。

次は 灌水と簡単な給肥の装置